✅日本でも明治時代までは体臭で病気を診断。
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✅病気になると、口臭や体臭も変化する。
病気には特有のにおいがあることが、昔から知られています。
例えば、イギリスの哲学者フランシス・ベーコンは、ヨーロッパで流行したペスト(黒死病)について
『腐った柔らかいリンゴのようなにおいだ』と書き残しています。
そもそも病気になると、体内での物質の合成や化学反応が健康時とは違ってきます。
物質にはそれぞれ特有のにおいがあり、
それが血液に乗って全身を回り、汗や尿、吐く息などに混じって体臭になる。
体臭は、まさに体の変化を知らせるサインなのです。
✅血液検査やレントゲン検査といった客観的な検査法がなかった時代、
においは病気を見極める重要な判断材料だった。
患者の体臭を嗅いで病気を診断する「嗅診(きゅうしん)」は、日本でも明治時代までは当たり前のように行われていたという。
「当時は現代のような検査機器がないし、また位の高い人を診察する場合は直接体に触れることもできない。
そこで、医師は患者の姿や動きをよく観察し、鼻を研ぎ澄ませて体が発するにおいを嗅いだ。
もちろん、便や尿のにおいも重要でした。
それらの情報を手掛かりにして、病気を診断したわけです。
✅糖尿病になると「甘いにおい」がするといわれる。
糖尿病の初期は尿や体から甘いにおいがするが、進行すると甘酸っぱいにおいになる。
糖尿病が進んで糖がうまく代謝されなくなると、糖の代わりに脂肪がエネルギー源として使われるようになる。
この結果、体内で生成されるのが、アセトン(ケトン体)という物質だ。甘酸っぱいにおいで、「ケトン臭」と呼ばれる。
これが血液とともに全身を巡るため、汗や尿、吐く息、体臭が甘酸っぱくなるというわけだ。
心当たりのある人は、ぜひ糖尿病の検査を!
なお、糖質を制限するダイエットをしていると、同様に甘酸っぱいにおいが出てくることがある。
このため、ケトン臭は「ダイエット臭」などと呼ばれることもある。
また、ずばり甘い香りを連想させる病気もある。「メープルシロップ尿症」という乳児の病気だ。
その名前の通り、メープルシロップのような甘いにおいの尿や汗が出る。
必須アミノ酸のロイシン、バリン、イソロイシンを代謝する酵素が働かないために起こり、
治療をしないと発育障害などを来し、死に至るケースもあるという。
赤ちゃんの尿や体から甘いにおいがするので、お母さんが気づくことが多い。
✅病気による体臭の変化
病名→ 体臭の特徴
・糖尿病→ 甘いにおい、甘酸っぱいにおい
・胃の障害→ 酸っぱいにおい、卵の腐ったにおい
・腎機能の障害→ アンモニアのにおい
・肝機能の障害→ ネズミ臭、ドブのようなにおい
・痛風→ 古いビールのにおい
・ひどい便秘→ 便のにおい
・慢性副鼻腔炎(ちくのう症)→ 腐ったにおい
・メープルシロップ尿症→ メープルシロップの甘いにおい
・トリメチルアミン尿症(魚臭症候群)→ 魚が腐ったにおい
・フェニルケトン尿症→ カビのにおい
・歯周病→ 腐ったにおい
・ペスト→ 青りんごの腐ったにおい
病気のにおいは、昔から経験的に言い伝えられてきたものが多い。(資料提供:外崎肇一さん)
✅がんにもにおいがある。
手術で患部を開けたとたんに、がん特有のにおいがすると言う外科医がいます。
がん病棟に行くと特殊なにおいがすると話す医師もいます。
また、“新緑のにおい”“化学調味料のにおい”“硫黄のようなにおい”などと表現する人も。
実際、がんにはにおいがあり、それを診断に役立てようという動きもあります。
✅吐く息や血液、尿のにおいを嗅ぐことで、がんがあるかどうかを高確率に嗅ぎ分けられる「がん探知犬」。
この探知犬をがんの検査に活用しようという試みもある。
においを感じる嗅細胞は、人間の鼻の中に約500万個あるが、犬の場合はそれよりもはるかに多い約2億個もあるという。
なかでも、がん探知犬は非常に優れた鼻を持つ嗅覚の超エリート。
人の鼻では分からないような、ごく低い濃度でも、探知犬は100%近い確率でがんかどうかを嗅ぎ分けた。
そのにおい物質が何なのか、まだ特定されるには至っていないが、
がん細胞が増殖する際に発生する一種の化学物質のにおいではないか。
✅体長1ミリほどの「線虫」もがんのにおいを嗅ぎ分けられることが、九州大学の研究で分かってきた。
線虫はがんのにおいに引き寄せられる性質があり、1滴の尿があれば95.8%の確率でがんを診断できるという。
⇒しかも、従来のがん検診では見つけられなかった早期がんを発見できる可能性もある。
✅体臭の原因には、汗や皮脂だけでなく、疲労やストレスなどさまざまなものがあります。
✅加齢臭
40歳を過ぎた頃から増える「ノネナール」というニオイ物質が原因。
男女問わず、油臭くて青臭いようなニオイを発生します。
加齢臭は主に上半身から臭いやすいので、加齢臭対策の製品で体を洗ったり、皮脂や汗をこまめにケアしましょう。
酸化を抑える成分(ビタミンCやE・ポリフェノール・コエンザイムQ10など)にはノネナールの発生を抑える作用があります。
✅疲労臭
体に疲労が蓄積したときに出る体臭。
体内から発生するアンモニアが原因となってツンとしたニオイを発生します。
疲労臭を防ぐには、とにかく疲れやストレスをためないことが大切。
夜はシャワーだけでなく、ゆっくり湯船に浸かると、リラックス効果が高まり疲労臭を防ぐことができます。
疲労臭が発生しやすいのはこんなとき
・過労気味
・ストレスが多い
・肥満気味
・便秘気味
・お酒の飲み過ぎ
✅ダイエット臭
食事制限だけで痩せようとすると、体内にケトン体というニオイ物質が発生し、
体臭や口臭が独特な甘酸っぱいようなニオイになることがあります。
ケトン体は運動によって消費することができるので、ダイエット中は適度な運動をとり入れましょう。
食事面では、野菜や果物、大豆や海藻類などアルカリ性の食品を摂るとダイエット臭の予防によいといわれています。
ダイエット臭は、「体の代謝機能が正常に働いていない」という危険信号!
⇒放っておくと生理不順やめまいなどの症状があらわれることもあるので、気づいたらすぐに対処しましょう。
✅口臭には大きく分けて5つの種類があります。
✅口臭がひどい
1.生理的口臭
誰にでもあるにおいで、起床直後(起床時口臭)、空腹時(飢餓口臭)、緊張時(緊張時口臭)は特に口臭は強まります。
これは唾液の分泌が減少し、細菌が増殖して口臭の原因物質である揮発性硫黄化合物(VSC)がたくさん作られるためです。
しかし、歯みがきで細菌やVSCが減少し、食事をしたり、水分を積極的に補給するようにすることで唾液量が増加すれば急激に口臭は弱まります。
したがって生活習慣の改善でよくなり、治療の必要がありません。
また女性の生理・妊娠時などホルモンバランス変化に伴う口臭、
乳幼児期、学童期、思春期、成人期、老齢期、それぞれの年代固有の臭気(加齢臭)、
民族的な口臭もあります。
(生理的口臭の特徴)
病的口臭ではないので常に周囲の人たちを不快にするわけでなく、時々不快にする事がある程度
極端に近づいた場合に感じる口臭周囲の人たちが不快感を感じる距離は、おおむね相手の顔からの距離は30cm以内である。(通常の会話距離では、わかりにくい。)
口臭は、あったりなかったりする。
身体のコンディション・ストレスに対する感受性の違い(個性)・会話条件・生活習慣になどによって、発生したり発生しなかったりする。
多くの場合は、病的口臭と異なり、本人も気が付かない事がある。口臭が気になり不安になると、より感じるようになる。
2.飲食物・嗜好品による口臭
ニンニク、ネギ、酒、タバコ等による口臭は一時的なもので、時間の経過とともに臭いも無くなりますので治療の必要はありません。
3.病的口臭
鼻やのどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気、糖尿病、肝臓疾患などが原因で口臭が起こる場合もありますが、
病的口臭の90%以上は口の中にその原因があり、
歯周病、むし歯(う蝕)、歯垢(しこう)「歯の周りに付く細菌の固まり」、歯石、舌苔(ぜったい)「舌の表面に付くコケ状の細菌の固まり」、唾液の減少、義歯(入れ歯)の清掃不良などがあげられます。
病気の原因を治療することで口臭を減らしたり、治すことができますので診断を受けてください。
4.ストレスによる口臭
ストレスにより唾液の量が少なくなると口の中が臭くなります。
5.心理的口臭
自分自身で強い臭いがあると思い込む人がいます。
口臭の原因となる主な病気
1.歯周病(歯ぐきからの出血)
初期においては痛みもなく自覚できません。ほっておくと静かに進行する病気です。
一見何でもないようでも、歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。
病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、口臭もひどくなってきます。
2.むし歯
むし歯は独特の臭いを持っています。歯垢(しこう)が付着してくると歯を磨いてもなかなかきれいにとれません。
そのためにむし歯ができます。食べかすやむし歯菌が、虫歯の穴の中にたまり臭いがきつくなり、口臭の原因になります。
小さなむし歯で口臭が強くなることはありません。しかしむし歯が進行してくると次第に口臭がきつくなってきます。
神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。
3.歯垢(しこう)(プラーク)
歯の表面に付着する柔らかい堆積物でほとんどが細菌のかたまりです。
食べ物の残りかすを栄養とする微生物とその代謝産物からなり、長期間たつと歯石を作っていきます。むし歯や歯周病の原因になります。
4.歯石
歯垢が作ったかたく固まった石灰分です。歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。
また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。
5.舌苔(ぜったい)
体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。
これは舌苔(ぜったい)と呼ばれているもので、歯垢と同じような細菌の固まりです。
これも口臭の原因になります。舌をきれいにすると口臭も軽減します。
6.唾液の減少
唾液は口臭予防に大切なものです。
口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、口の中の粘膜を保護する作用などがあります。
唾液の分泌が少なくなると口の中が不潔にむし歯や歯槽膿漏になったり、口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。
7.プラスチックの人口歯
義歯(入れ歯)のプラスチック部分は色やにおいを吸着しますので、
毎日きれいに清掃し、消毒剤に浸しておくことをお勧めします。一度吸着した色や臭いはなかなか取れません。
8.不良な冠、かぶせた金属の腐食
歯にかぶせた金冠が古くなって穴が開いたり、すき間ができたりすると汚れがたまり易くなります、
また歯にかぶせた金冠の金属材質が体質に合わない場合があります。これらがあると口腔内が不潔になります。
痛みがないために悪くなっていても気がつきません。意外と口臭の原因になっている場合が多いものです。
9.口腔ガン
口の中の癌(舌癌、頬粘膜(きょうねんまく)癌など)により口臭が発生することがあります。
10. 鼻やのどの病気
鼻は口とつながっているため、副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎、喉頭炎などの炎症があると、
たんぱく質を含む血液や膿が口の中に出てきて、口臭が起こります。
11.その他呼吸器系の病気、消化器系の病気
全身症状が原因となって口臭が発生することがあります。
⇒原因となる病気を診断して治療することで口臭は軽減されます。
✅憎しみが人を動かす。
いじめもセクハラもぶっ飛ばす。
だから引きこもるなんてもったいない。
⇒憎しみが人を動かす。
✅対策モール。
✅人類補完機構。